弁護士法人女性協同法律事務所

〒810-0000福岡市中央区天神2-14-8福岡センタービル4FTEL092-751-8222

主な手続きのご案内

はじめにお読みください

ここでは、当事務所で主に取り扱っている事件について、その手続きの概要と、弁護士がどのようにお手伝いできるのかについて説明しています。

  • ご相談いただいた事柄を解決するために、どんな手続きが選択可能か、またはよりよい選択かという判断は、事案によって異なります。

    法律相談では、ご相談の内容によって、選択可能な手続きの概要と見通しについてお話いたします。手続きは自分でしたいけれども、どの手続きをとればいいか分からないとい う場合にも、ご遠慮なくご相談下さい。

  • どの手続きについても、どの段階からでも、ご依頼いただくことは可能です(実際にお引き受けするのが適当かどうかは、事案の見通しなどをふまえて、ご相談後の上で協議いたします)。

  • 費用は、ご依頼いただく事案や手続きの数などにより異なります。経済的な事情で弁護士費用を用意できない方には、法テラス(日本司法支援センターが資力のない方に弁護士費用等を貸し付け、分割で返済をしていただく事業を行っています)の利用も可能です。ご相談時に、ご遠慮なくお尋ね下さい。

  • ご相談いただいた内容やご相談いただいたこと自体についても、秘密は厳守いたします。(ご家族に対しても同様です。ご了解なしに連絡や告知をすることはありません)。

離婚

①協議離婚の話し合い

話し合いの段階で弁護士をつけることも可能です。下記に記載のように、離婚の際には決めることがたくさんあります。それらについて、ご希望にそって方針を整理し、代理人として、離婚の協議を行います。

相手方の同意が得られれば公正証書の作成なども行うことができます。関係が悪化していて直接相手方からの電話やメールを受けることが怖いという場合には、ご自身の連絡窓口を代理人弁護士とすることも可能です。

②離婚調停

話し合いが整わない時や、話し合いができない・したくないという場合には、家庭裁判所で、離婚調停をすることができます。

調停のはじめから弁護士をつけることも、途中からつけることも可能です。

ご依頼をいただいた場合には、原則として全ての調停に弁護士が同行・同席します。

③離婚訴訟

調停で話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所で、離婚訴訟を行うこともできます。

離婚訴訟には、1審(家庭裁判所)・2審(高等裁判所)・3審 ( 最高裁判所・主には書類審理のみ ) があります。1審、長くても2審で手続きが完了する方が大半ですが、どこまで進むかはケースバイケースですので、見通しをご相談しながら進めます。

離婚に付随する各手続き

養育費請求(請求・増額請求・減額請求)

話し合いをして合意書をとりかわすこと、相手方の同意を得て公正証書を作成すること、家庭裁判所で調停を行うことなどが可能です。

なお、離婚と同時に養育費の請求を行う場合は、離婚調停・訴訟とまとめて、全体として1つの手続きとして調停・訴訟を行うことができます。

財産分与請求

婚姻期間中に夫婦で築いた財産がある場合には、それが配偶者の名義になっていても、清算をして、不足があれば、財産の分与を請求することもできます。一般には、夫婦双方のプラスの財産とマイナスの財産を合算して夫婦の財産としますが、双方の婚姻前の資産がそのまま残っているものや、親族からの相続・贈与資産などは財産分与の計算から除きます。

離婚と同時に財産分与の請求を行う場合は、離婚についての他の請求とあわせて、家庭裁判所で調停・訴訟を行うことができます。

離婚成立後に行う場合には、家庭裁判所で調停・審判という手続きをとることになります。この場合は、他の手続き(養育費請求・慰謝料請求)などと同じ一つの手続きとして進めることはできません。

請求金額や、手続きの進め方は、事案や証拠の有無により異なります。

なお、離婚後の財産分与請求は、離婚後2年たつと請求できなくなります。

年金分割

婚姻期間中に、配偶者が厚生年金・共済年金に加入していた場合には、年金分割の請求ができる場合があります。

これは、報酬比例の年金について、婚姻期間中の「給料と賞与の記録」を夫婦で分け合い、将来自分が受け取る年金に反映させることのできる制度です。年金分割には、当事者で分割の割合を決めるもの(合意分割)と、一定の場合に2分の1で分割されるもの(3号分割)の2種類がありますが、合意分割の場合は、当事者で分割の割合を決める必要があります。

まず、日本年金機構又は共済組合で、年金分割に必要な情報通知書を発行してもらった上で、公証人役場で公正証書等を作る、家庭裁判所の手続を利用するといった方法により、分割割合を決めます。当事者で話し合いがスムーズに行けば、揃って年金事務所に行って申請するという方法もあります。家庭裁判所を利用する場合は、離婚の調停や訴訟の中で年金分割を求めることもできますし、離婚した後で、家庭裁判所で調停・審判などの手続を取ることもできます。

なお、離婚時年金分割請求は、離婚後2年以内に請求をしなければなりませんので、注意が必要です。

慰謝料請求

離婚の原因がもっぱら夫婦の片方にあるような場合には、離婚原因を作った方に対し、慰謝料請求を行うことも可能です。

離婚と同時に慰謝料の請求を行う場合は、離婚調停・訴訟とまとめて全体として1つの手続きとして、家庭裁判所で調停・訴訟を行うことができます。

離婚成立後に慰謝料請求を行う場合には、簡易裁判所ないし地方裁判所で、調停あるいは訴訟という手続きをとることになります。この場合は、他の手続き(養育費請求・財産分与請求)などと同じ一つの手続きとして進めることはできません。

請求金額や、手続きの進め方は、事案や証拠の有無により異なります。

なお、離婚にともなう慰謝料請求は、離婚後3年たつと消滅時効にかかり請求できなくなります。

面会交流

子どもと同居していない親 ( 非監護親 ) が、子どもと同居している親(監護親)に対して、 面会交流を求めることも可能です。

この話し合いにつき、家庭裁判所の調停・審判を利用することが可能です。

また、当事者間では面会交渉が困難な事情がある場合や家庭裁判所での合意内容によっては、第三者機関による面会交流のサポート(日程調整や実施時立会いなど)を受けられる場合もあります(有料)。

なお面会交流については、離婚に関わる話し合い(離婚・慰謝料・財産分与等)とは協議すべき内容が異なるため、離婚調停・訴訟と同時に行う場合であっても、特に配慮が必要な場合には別の手続きとして進められることがあります。

親権者の指定(変更)

婚姻期間中、未成年の子どもについては両親が共同親権を有していますが、離婚時には必ず、何れか一方を親権者と指定することになっています。

離婚後、親権者ではない親が、親権者と指定されている親に対して、親権変更を求めたい事情が生じた場合、家庭裁判所での調停・審判を求めることが可能です。

もっとも、親権変更を求めたからといって容易に認められる手続きではありませんので、離婚時の親権者の指定は慎重に行い、もし、配偶者を親権者と指定して離婚後に親権者変更の申立を希望されるときは、手続きをとる前に専門家に相談をされることを、特にお勧めします。

監護権者の指定

婚姻期間中、未成年の子どもについては両親が共同親権を有していますが、夫婦が別居をしている場合などに、その何れが子どもを監護するかについて話し合いがつかない場合があります。

このような場合に、家庭裁判所で監護権者の指定を求める調停・審判を行うことが可能です。監護者の指定は、別居後時間がたつと現状が優先されることがありますから、できるだけ速やかに申立が必要です。申立前に専門家に相談をしたうえで手続きを進められることを、特にお勧めします。

子どもの引渡しを求める手続き

監護権者の指定を求めると共に、子どものもの引渡しを求める手続きもあります。

監護権者や親権者に指定をされ、引渡しを求めているにもかかわらず、相手方が子どもを渡してくれないような場合に、間接強制(義務が履行されるまでの間、日数に応じた金銭の支払を命ずる手続き)・直接強制(子どもの引渡しを実際に受けるための手続き)といった強制執行手続きをとることも考えられます。

申立前に専門家に相談をされることを、特にお勧めします。

仮処分手続(特に急ぐ手続きがあるとき)

子どもに関する各指定(監護権者の指定)や、子どもの引渡しを求める手続きについて特に緊急性を要し、裁判所の調停・審判などの結論が出されることを待っているいとまがない場合には、これらの結論が出るまでの間の「仮の処分」を求めることができる場合もあります。

申立前に専門家に相談をされることを、特にお勧めします。

仮処分手続(財産関係)

財産分与請求や慰謝料請求を行いたいけれども、手続中に相手方がめぼしい財産を隠してしまうかもしれないという場合には、相手方名義の資産を「仮に保全」してもらいたいという手続きをとることができる場合があります。

申立前に専門家に相談をされることを、特にお勧めします。

保護命令

離婚の話し合いや手続きを行いたいけれども、相手方から暴力(身体的暴力あるいは重度の精神疾患をきたしたような精神的暴力)をふるわれたことがあり、今後もその心配があるという場合には、地方裁判所で、相手方の暴力行為や嫌がらせ行為をできる限り予防するための、保護命令という制度があります。

セクシャル・パワー・モラルハラスメント

いわゆるハラスメント ( 嫌がらせ ) には、様々なものがあります(新しい概念については、定義は一様ではありません)が、何れも、上司・指導者など優越的な立場にある人が、その立場を利用して、部下、学生などのより弱い立場にある人に嫌がらせをする点に問題の本質があります。これらは、人としての権利・利益を侵害するものであり、違法といえます。

このようなハラスメント被害を受けた場合に取りうる方法としては、1)加害者に対してハラスメント行為を止めるよう求める、2)使用者や管理責任者に対して環境の改善を求める(配置・担当換えなど)、3)加害者や使用者に対して謝罪や損害賠償を求める、4)刑事告訴(刑法に触れるほどひどい場合)などが考えられます。

もっとも、事案により、理論の組み立て方・証拠の評価・とるべき方針が異なります。特に、在職・在学中にその地位を維持したまま交渉する場合には、様々な準備や配慮を要するので、同種事件の経験のある弁護士(法律事務所)に相談しながら、慎重に行動することが重要です。

ハラスメント行為によって、退職や退学等に追い込まれてしまうケースもあります。いったん提出してしまった届出の撤回はハードルが高くなりますので、提出する前に、まず弁護士にご相談下さい。

ストーカー被害

ストーカー被害を受けた場合は、1)警察に相談をして、加害者に対してストーカー規制法に基づく警告をしてもらう、2)場合によっては告訴してストーカー規制法違反として検挙してもらうといった方法のほか、3)弁護士が代理人として介入して、相手方に警告文を送る、止めなければ、損害賠償請求をする、接近や面談強要を禁止する民事上の仮処分を申し立てるといった手続きが考えられます。また、同棲していた恋人から被害を受けている場合は、保護命令を申し立てることもできるようになりました。

こうした手続については、いずれも弁護士が代理人として行うことができます。

警察への被害申告・告訴などに関して不安がある場合には、それらについて弁護士がサポートをすることも可能です。

まだ大丈夫と思って、状況が相当に悪化するまで相談を控えてしまう方もおられますが、こちらが我慢をしたり、穏便にすませようとしたりしている間に加害行為がエスカレートしてしまうケースもあります。

弁護士が介入すべきかどうかの判断をつけるためにも、できる限り早期のご相談をお勧めします。

性暴力被害(強制わいせつ・強姦・性虐待など)

望まない性的接触や、自分の意思に反した性行為は、性暴力に当たります。

このような被害を受けた直後は、どうしたらいいか分からない、あるいは、自分が悪かったのではないか、といった気持ちになることがとても多いのですが、被害を受けた方に非はありません。悪いのは加害者です。

被害を受けた後は、できるだけ速やかに医療機関を受診して、必要に応じて性感染症検査・妊娠検査・外傷の診察と治療などを受けて下さい。

可能であれば、警察へ相談をして、証拠採取をしておくと、後になって加害者の特定や加害行為の立証に役にたつことがあります。女性の警察官への相談を希望される場合は、相談時にその旨を申し出ましょう。

その後、強姦罪、強制わいせつ罪といった刑事事件として立件されると、被害者が警察や検察に呼ばれて話を聞かれることがあります。そのような場合、弁護士が、検察等とのやり取りや付き添い等のサポートをすることができます。

加害者が起訴されて刑事裁判を受けることになった場合、被害者のためのさまざまな制度が用意されています。

こうした手続について弁護士のサポートを求める場合、被害者が自分で費用を負担しなくてもすむ制度があります。まずは、犯罪の被害を受けたということで弁護士に相談することをお勧めします。

何れについても、当事務所はできる限りのご協力をさせていただきたいと思っておりますので、どうぞご相談下さい。

・リベンジポルノ

リベンジポルノとは、離婚した元配偶者や、別れた元恋人の裸の写真・動画等をインターネット上に流出させる嫌がらせ行為のことで、子どものインターネット利用上の問題とともに、現在、社会問題になっています。

弁護士の介入、情報の削除要求、損害賠償をはじめとした民事上の手続き、名誉毀損をはじめとした刑事上の手続きなどが考えられます。

相続

①万が一の場合への備え

自分が死亡した後、誰にどういう財産を引き継がせたいかという自分の意思を、遺言という形で残しておくことができます。財産の処分に限らず、葬祭に関すること、認知なども遺言することができます。但し、相続人には遺留分といって、必ず相続を主張できる割合があります。その割合は、法定相続分の2分の1です。せっかく遺言書を書いても、その遺留分を侵害すると、残された相続人の争いのもとになりますから、注意が必要です。

遺言書には、いろいろな形式がありますが、公証役場で公証人が作成する公正証書遺言の形にしておくと最も安心です。また、遺言執行者の指定までしておくと、いざという時の手続きがスムーズなことが多いようです。病床にあり動けないといった事情がある場合には、弁護士と公証人が病床にまでお伺いできる場合もあります。

なお、いわゆるエンディングノートは、自分の気持ちの整理には大変有用なものと考えますが、法律的には遺言の要件を備えないことがありますのでご注意下さい。

②親族から相続をする場合
  • (1)遺言書を発見した時

    親族が自筆で書いた遺言書を発見した場合には、家庭裁判所での遺言の検認手続きが必要になりますので、勝手に開封をしないように気をつけて下さい。

    公正証書で作成された遺言書であれば、検認の手続きは不要です。

  • (2)相続放棄

    亡くなった方(被相続人といいます)の負債が多く、資産より負債が多いという場合には、家庭裁判所で相続放棄という手続きをとることが可能です。

    相続放棄は、自分が相続人となったことを知った時から3ヶ月以内にとる必要がありますので、ご注意下さい。

    なお、相続財産がプラスかマイナスかわからないという場合には、プラスの限度でのみ相続するという、限定承認という手続きもあります。

  • (3)遺言執行

    自分が遺言執行者となった場合は、遺言に従って、遺産分割を実施していく必要があります。

  • (4)遺産分割協議

    遺言書がない場合や、遺言執行が困難な場合には、相続人同士でどのように分け合ったら良いかという遺産分割の協議を行います。

    協議が難しい場合には、家庭裁判所での調停・審判という手続きが利用できます。

  • (5)遺留分減殺請求

    自分が遺留分権利者(法定相続人のうち亡くなられた方の兄弟姉妹を除く)であるにもかかわらず、遺留分(法定相続分の半分)を下回る相続財産しかもらえなかったという場合には、遺留分減殺請求という手続きをとることができる場合があります。

    遺留分減殺請求は、遺留分が侵害されていることを知ってから1年、知らない場合であっても相続開始から10年経過すると手続きがとれなくなりますのでご注意下さい。

  • (6)相続税対策

    なお、相続財産が一定以上にのぼる場合には、遺言書を作成する場合も、遺産分割協議の場合も、相続税のことも考えて遺産分割を考える必要があります。当事務所でも信頼できる税理士をご紹介することができます。

後見

①成年後見・保佐・補助

高齢、知的な障がい、脳に障がいなどのご事情により判断能力が不十分になられた方々については、本人の判断能力の程度に応じて、家庭裁判所に成年後見人・保佐人・補助人などを選任してもらい、そのサポートを受けるという制度があります。

成年後見人がつくことによって、ご本人 ( 被後見人 ) の財産管理が適正にされるとともに、医療や介護に関する契約締結といった法律行為、預金の出金・解約などをスムーズに行えるようになります。

成年後見人には、ご本人保護のために、一定の義務が課されます。ご親族のほか、法律家・法律事務所を成年後見人に選任することが可能です(当事務所では、弁護士法人そのものが成年後見契約を締結させていただいています)。

成年後見人の選任は、判断能力があるうちにご自分で任意後見契約を締結されている方(次項の任意後見契約を参照ください)については契約に基づき、契約を締結していない方については家庭裁判所の選任手続をとることによって、成年後見人が選ばれます。

②任意後見契約

自分や親族などが、判断能力が低下した場合に備えて、将来の援助者を予め指定するための契約(任意後見契約)を締結することが可能です。 後見人には、自分の判断能力が低下した後、身の振り方や財産の保全をすべて任せることになります。後見が必要な状態になった後に裁判所から選ばれる後見人は、見ず知らずの人がなる可能性もありますから、任意後見契約を結んでおけば、自分の信頼する人に後見人になってもらうことができます。

また、いつ来るかわからない将来へ向けての契約になりますので、ご自身よりも若年者あるいは法人などに依頼をされることをお勧めします(当事務所では、弁護士法人そのものが成年後見契約を締結させていただいています)。

医療事故

①カルテ取得

医療事故について考える前提として、カルテなど、医療機関が保有している医療記録一式の入手は不可欠です。

現在、ほとんどの病院が、ご本人(ないしご遺族)からのカルテ開示請求への対応をしておりますので、入手を希望される場合は、ご希望の医療機関へお問い合わせ下さい。

自分から医療機関に連絡ができない・したくないという場合には、弁護士がこれを代行することも可能ですので、ご相談下さい。

②証拠保全

一般的には、カルテ開示請求後、実際にカルテが開示されるまでには一定の日数を要することが多いようです。

その間に医療機関が医療記録の記載を改ざんすることが心配であると思われる事情がある場合には、裁判官が直接医療機関に赴き、その場でカルテの開示を求める証拠保全という手続きをとることもあります。

このようなご不安をお持ちの場合には、証拠保全の要否の判断・方法などについてご相談下さい。

③医療事故調査

医療技術がめざましく発展している現代においても、残念ながら、医療を受けた後に、重度の後遺症を負ってしまったり、亡くなってしまったりする場合があります。

もっとも、それらの責任を医療機関や医師に問えるかどうかは、①医療機関・医師に過失(ミス)があったこと、②損害(悪い結果や死亡という事実)が発生したこと、③損害が過失によるものと言えること(因果関係。その過失がなければ、その損害が発生しなかったと言えること)、などの要件を満たすことが必要です。

これら、①過失の有無(医療体制・事故時の医療水準などにより判断が異なります)、②損害の有無と程度(不幸な出来事だったが回復したのか、回復困難・不可能なのか、ご本人が受けた経済的損害の内容と程度などにより異なります)、③因果関係(損害に関わっている他の要因はないのか)については、十分な医学的・法律的な調査を行わなくては明らかにならないことがほとんどです。

そこで、医療事故については、他の事件のように、最初から相手方との交渉を受任するということは行っておらず、まずは医療事故調査として、調査手数料のみで、上記①~③の見通しをたてるというご依頼をお受けしております。

医療事故調査の結果、医療機関・医師に対する法的責任追及の可能性があると思われ、その後の手続きを進められる場合にも、調査費用は、その後の手続費用の内金に充当いたしますので、調査を依頼したことで費用のご負担が増えるということはありません。

しかし、医療事故調査の結果、医療機関・医師に対する法的責任追求が不可能ないし極めて困難であると思われる場合であっても、調査費用は、調査そのものに対する費用であるため、お返しすることができませんのでご注意ください(ご相談時に、調査費用をかけてまで調査をすることがお勧めできないと思われる事案については、なるべくそのようにお伝えしておりますが、正確なところは調査をしてみるまでは結論がわからないことがほとんどであり、調査をご依頼いただいたものの、法的責任追求が不可能ないし極めて困難とのご報告をさしあげる案件も一定数にのぼります)。

なお、調査の結果、法的責任追求が不可能ないし極めて困難という結論になった事案についても、その理由と根拠を示した調査報告書をお渡しいたします。

④示談交渉・調停・訴訟

医療事故調査の結果、医療機関・医師に対する法的責任追及の可能性があると思われる場合には、医療機関・医師に対する示談交渉・調停・訴訟などのご依頼を受けることが可能です(調査費用は、これらの手続きの内金に充当します)。

もっとも、医療機関の過失や、その損害との因果関係を証明することは容易ではありませんので、手続き後の結論は、法的責任追及の可能性があると思われる事案のうち、勝訴・勝訴的和解に到るケースと、そうでない場合とに別れます。

示談交渉・調停・訴訟などそれぞれの、手続きの内容・費用・メリット・デメリットなどについて、不明点はご遠慮なくお問い合わせいただき、十分にご相談・ご納得をいただいたうえでご依頼下さい。

労働問題

賃金や残業代の不払い、一方的な賃金切り下げ、無理な配転・転籍命令を受けた、不当な退職勧奨・解雇・整理解雇をされた、法律上当然認められている産休・育休などを利用させてもらえない、労働災害なのに労災保険を利用させてもらえないなど、勤務先との関係では、その人の生活に直結するトラブルが発生することがあります。

相談先としては、労働組合の窓口(社外の組合でも可能な場合があります)の他、行政機関の窓口として、労働局の総合労働相談、労働基準法違反や労災に関しては、労働基準監督署、セクシュアル・ハラスメントや均等待遇については男女雇用機会均等室への相談などあります。

ハラスメントについてはこちら

様々な相談窓口がありますが、何れの場合にも、弁護士が各種手続きに関するご相談を受け、あるいはこれをサポートすることも可能です。

また、紛争の解決手段としては、裁判所を通じた解決と、行政機関による指導や調停・斡旋等があります。

裁判所の手続きでは、労働審判(3期日・2ヶ月程度での解決を目指す手続)、調停(話し合い)、民事裁判(賃金請求・配点・解雇等の無効確認や従業員である地位の確認、損害賠償請求など)、保全処分(裁判確定までの間の仮の結論を出す手続)などがあります。

また、行政機関の手続きでは、労働委員会(調停・斡旋)、労働局の紛争調停委員会(斡旋)や均等室(調停)、労働基準監督署(労災申請)等があります。

なお、いったん提出をしてしまった退職届を事後的に撤回することは、困難になりますので、できるだけ退職届の提出を思いとどまり、提出前に、ぜひ一度ご相談を下さい。

交通事故に関する事件

交通事故は、誰もが加害者にも被害者にもなる可能性があります。

自動車やバイクについては任意保険に加入していることがほとんどですから、被害者となった場合には、保険会社と交渉し、示談を行うことになります。しかし保険会社の担当者の説明や提案は概ね裁判所で認められる金額よりも低いので、納得できない場合にご相談いただければ、ご依頼を受け、民事調停や交通事故紛争処理センター、或いは訴訟手続の中で実際の損害に見合った賠償を受けられるよう、代理人として活動します。

また、最近は、自転車事故が多く、賠償額が徐々に高額化してきています。自転車で起こした事故のための賠償保険が必要ですが、現在は単独の保険はないので、自家用自動車の任意保険などに付加しておくことをお勧めします。

借金に関する事件

生活費や事業のために借入れをしていたが、返済が難しくなってしまったという場合、借金の整理が必要になってきます。債権者の協力や裁判所の関与の程度に応じて、さまざまな方法があります。

債務・過払金の有無の調査・過払金返還請求

ご自身の借り入れ状況がわからなくなった場合は、債権者(銀行・クレジット会社・信販会社など)へ問い合わせをすることによって、情報開示を受けられる場合がほとんどです。

また、情報開示を受けた後に、過払い金が発生していることがわかった場合には、その請求をすることも可能です。

任意整理

弁護士が代理人となって債権者と交渉をし、今後の返済金額や方法について協議をします。債権者の意向など事案にもよりますが、ご本人が直接交渉をされる場合と比べて、将来利息(この先に返済を要する借入残金について発生する利息)を免除してもらえる場合が多くあることがメリットです。

個人再生

任意整理による支払いは困難で破産もやむを得ないような状態ではあるが、種々の理由から破産はできないという方については、個人再生という方法があります。これは、元本を一定割合にまで圧縮してもらい、圧縮後の元本分のみを返済すればよくなるという制度です。自宅を所有し住宅ローンを負担されている方については、破産をすると住宅を失ってしまいますが、個人再生手続を利用することによって、住宅ローン(住宅ローンに限っては圧縮されません)の返済を続け、自宅を維持しながら他の債務を圧縮することができるというメリットがあります。

この手続きは、地方裁判所への申立てを要し、手続きも若干煩雑になります。

自己破産

その他自己破産の申立ても考えられます。

自己破産は、返済の見込みが立たない事情を裁判所に説明し、その後の弁済を免責してほしいという申立てを行います。

自己破産については、家具家電も含めて何もかも取り上げられる、子どもの就職にも影響するなど、実際以上の不利益があるような誤った情報が流布しています。こうした情報に振り回されずに、一度ご相談されて正確な知識を得たうえで、申立てをされるかどうか検討することをお勧めします。

なお、法人・事業者が破産を要する場合に、資金繰りがあまりにもギリギリになるまで経営努力を続けてしまい、破産のために必要な費用さえなくて手続きができないという事態も散見されます。

破産するかどうかを決断する前でも結構ですので、状況の整理と方針をたてる意味で一度、相談をされることをお勧めします。

子どもの権利にかかわる事件

①子どもが学校でいじめられた、体罰を受けた、退学処分を受けた場合

加害当事者や学校側の対応に納得ができないときは、学校・教育委員会・相手の子どもの保護者などとの交渉や損害賠償請求などをすることが考えられます。

②学校で事故があった場合

事故に関する事実関係や学校側の安全配慮が十分だったのかどうかについての調査、その後の交渉、損害賠償請求などをすることが考えられます。

③子どもが虐待されていることが疑われる場合

たとえば、離婚後に、元配偶者が育てている子どもが虐待されているような場合には、親権者変更などの手続きが可能な場合もあります。通常の家事事件手続きのほかに、児童相談所や医療機関などの関係機関とも連携をしながら、子どもの福祉に適うよう手続を進めることが考えられます。

親権者変更欄はこちら

④以上の何れの問題について、どの段階であっても、弁護士にご相談をいただくことは可能です。

また、子ども本人からの相談や依頼を受けることも可能です(子どもの人権救済のための法律援助事業があり、弁護士費用をサポートすることも可能です)。

民事事件

各種示談交渉事件、損害賠償請求事件、貸金返還請求事件、不動産トラブル、ゴルフ会員権に関するトラブルなど多数取り扱っています。

刑事事件

①捜査段階

何らかの犯罪を行ったと疑われる人(被疑者)が、身柄を拘束されたり(逮捕、被疑者勾留)、警察や検察で取り調べを受けたりすることがあります。弁護人は、私選または国選で弁護人となり、被疑者と面会した上で、身柄を解放するための手続をとったり、不当な取り調べに対して異議を申し立てたり、さまざまな活動を行います。

また、窃盗や交通事故など被害者がいる犯罪については、弁護人として、被疑者と共に(あるいは被疑者が身柄を拘束されている場合には被疑者に代わり)謝罪や被害弁償を行って示談交渉をすることもあります。

捜査段階で示談が成立すれば、検察官がその事情を考慮して起訴しない(起訴猶予となる)こともありますから、捜査段階における弁護人の活動としては非常に重要です。

②公判段階

起訴されると、被疑者は被告人という立場になって刑事裁判が始まります。起訴後も身柄を解放するための手続き(保釈)をとったり、検察官が保有している証拠が裁判所に提出されようとするときにそれら証拠に対して意見を述べたり、被告人に有利な事情となる証拠を提出したり、情状証人を呼んで尋問したりするなど、さまざまな活動を行います。

被疑者、被告人いずれの段階でも、弁護人を選任することができます。

また、資力がない場合でも国選弁護人として選任されることがほとんどです。

ただし、当事務所では、以下の刑事事件について私選ではお受けしておりません。

  • ・暴力団員が被疑者•被告人となっている私選事件
  • ・性犯罪事件
  • ・女性が被害者となっている暴行、傷害事件

これから確立されるべき権利へ向けて(性的マイノリティ・選択的夫婦別姓制度など)

当事務所は、セクシュアル・ハラスメントについて、全国に先駆けて訴訟を提起し、現在のセクシュアル・ハラスメント被害者の権利の確立の一翼を担ってきました。

また、当事務所の弁護士はそれぞれに、筑豊じん肺訴訟、トンネルじん肺訴訟、HIV訴訟、薬害C型肝炎訴訟、B型肝炎訴訟、アスベスト訴訟などに弁護団のメンバーとして関わり、未だ確立されていない権利の獲得に努めてきています。

水面下にある被害は、後を絶ちません。そうした被害の掘り起こしから始め、集団訴訟を提起し、司法による救済を勝ち取る、この道は決して平坦ではありません。しかし、司法による救済はひいては、政治を動かし、法令による救済制度の確立へとつながっていきます。たとえ、今日はまだ、概念・権利が確立されていない問題についても、何らかの手続によって方策が考えられる場合があります。ご一緒に考えてみましょう。

選択的夫婦別姓訴訟の原告となることに興味をお持ちの方、性的マイノリティに関する問題でお悩みの方など、一般的な事件類型に含まれないために相談をためらっていらっしゃる方も、ご遠慮なくご相談下さい。

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